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中医養生講座6

「中医学の養生法」

第6回成人病の予防その2・糖尿病

 40才以上の10人に1人が糖尿病であるという調査結果があります。成人病の一つに数えられる由縁ですが、最近「小児糖尿病」と呼ばれる、子供の糖尿病も増えてきているようです。

 西洋医学的に言えば糖尿病は、インスリン依存型とインスリン非依存型の二つに分類できます。前者は自己免疫が関与し、後者は、食生活と肥満が関係すると考えられています。 大人では、糖尿病患者の95%が非依存型で、子供の場合も増加しているのは、この非依存型です。ライフスタイルが変わり、動物性の脂肪やタンパク質の摂取量が増えた上に、運動量が減ったことや精神的ストレスの増加が原因ではないかと考えられています。

  さて、中医学でも、糖尿病は「消渇」と称され、古くから取り上げられてきました。中医学の古典『黄帝内経』には、「五臓の虚弱が消渇の要因である」とか、糖尿病の原因は、脂っこいものや甘いものなど、熱性の食べ物の取り過ぎと、怒りなど感情の不安定にあると記載されています。まとめると次の三つの方面の原因があります。

1)飲食の不節制

 長期の脂っこいもの、甘いもの、酒類、味の濃いものの取り過ぎが、脾胃の代謝機能を落とし、体内に熱が蓄積して起こる。

2)感情や精神の不安定

 長期の精神ストレスが気の流れを悪くし、熱がこもり起こる。

3)セックスの不節制

  もともと陰虚(冷やす作用が弱い)の人が、セックスの不節制によって陰精(冷やすための物質)を損ない熱が強くなり起こる。

  食事による予防と治療

  糖尿病は、ひどくなれば網膜症、腎疾患、神経障害など多くの合併症を引き起こします。まずは予防、そして早めの治療が大切です。それには、特に食事による予防と治療が有効です。

 その原則は、「温熱性の食べ物を取らず、寒熱性のものや補陰の作用のある食べ物を多く取る」ということです。特に、喉が渇きやすい、手足が火照る、寝汗をかくなどの症状がある人は陰虚傾向のある糖尿病予備軍ですから注意が必要です。

  糖尿病に効果のある食物(別表)

寒  空心菜、

涼 法蓮草、冬瓜、マッシュルーム、  梨、西瓜、兎肉、とうふ、そば

平 山薬、鳩肉、すもも、にんじん、  ドジョウ

温 豚胃、なまこ、かぼちゃ

  糖尿病に効果のある薬膳

糖尿病は、そのほとんどが熱のタイプですが、長引けば寒のタイプに変わる場合もあります。熱性、寒性のタイプに分け、熱性はさらに2タイプに分けます。

 熱性か寒性かは必ず分けなければなりませんが、熱性の内のどちらであるかはそれほど気にしなくてもよ

いでしょう。

Ⅰ.熱性タイプ

(1)肺胃燥熱タイプ

症状:喉がとても渇き、水をよく飲む。体は痩せ、口や舌が乾く。

①五汁飲

[材料] 梨      1こ

          蓮根       1節

          さとうきび    1節

          くわい        15こ

          にんじん      1本

[作り方]それぞれ皮をむき、細かく砕いて汁を搾り、こした汁を合わせて、そのまま飲用する。

②芋の葉と冬瓜のスープ

[材料] さつま芋の葉  50g

     冬瓜     100g[作り方]材料をそれぞれ細かく切り、水を加えて煮る。1日1回。

③法蓮草と鶏内金のスープ

[材料]法蓮草の根 250g

       鶏内金(砂嚢の内膜)10g

[作り方]鶏内金を引いて粉にし、法蓮草の根を煎じた液で服用する。1日3回。

(2)腎陰虚証タイプ

症状:喉が渇き、水をよく飲む。頻尿。疲れやすい。足腰がだるい。手足が火照る。口が乾く。

①枸杞粥

[材料] 枸杞子  30g

          米        100g

[作り方]枸杞子を洗って、米とともに煮て粥にする。

②桑の実スープ

[材料] 桑の実  50~100g

[作り方]桑の実を洗って、適量の水で煎じ、1日2回に分けて飲む。

Ⅱ.寒性タイプ

(1)陰陽両虚タイプ

症状:頻尿。喉が乾き、水をよく飲む。口が乾く。顔色がどす黒い。下痢気味。インポテンス。寒がる。

①黄耆山薬粥

[材料] 黄耆    30g

          山薬(山芋)60g

[作り方]黄耆を煎じて煎じ液300mlを取る。乾燥した山薬を粉にし、煎じ液に加え加熱して粥状にして食べる。1日1~2回。

②韮粥

[材料] 韮      150g

          米        50g

[作り方]韮を細かく切り、米と煮て粥にして食べる。

セックスによる予防

  中国には、セックスを制限するばかりでなく、セックスによって積極的に治療したり、健康を保とうとする「房中術」と呼ばれるものがあります。この房中術の基本は、「接して、漏らさず」で、交接したとしても射精しない、オルガスムスまで達しないということです。大事な陰精を外に漏らさないためです。

 しかし、たまには漏らす必要もあり、貝原益見が・養生訓 ・の中で多くを引用している・千金要方 ・には、漏らす回数を「20才の者は4日に1回、30才の者は8日に1回、40才の者は16日に1回、50才の者は20日に1回、60才の者は漏らさず体力があれば1月に1回」と書かれています。

  漏らしさえしなければ、回数が多いほど長生きするそうですが、それには大変な訓練が必要です。まずは、漏らす回数を制限することを考えた方がいいようです。

  次回は、いろいろな成人病の引き金ともなる肥満について述べてみたいと思います。

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